返事

 

 

過ぎていく時間

 

 

いつもの家事をしながら平常心を保てるよう必死に鼓動を抑えていた。

 

1~2時間たった頃だったと思う。

LINEの通知音が鳴った。

 

 

友達に追加されたのは 彼だった。

さすがに平常心を保つことはできなかった。

携帯を持ちお風呂場へ向かう。

数分後メッセージがきた。

 

 

 

 

メッセージを読み

私は今までに感じたことのないほどの恥ずかしさで頭がパニックになった。

 

彼とはじめて交わしたプライベートな言葉は…胸をえぐられる程の悲しいものになってしまった。

 

 

特別な感情はありません。

妻と子供が大切です。

冷たい言い方になってしまいすいません。

 

とはっきりフラれてしまった。

 

告白の文に

ご迷惑でしたらはっきりと断っていただいて構いません。

じゃないと諦めることができないから。

と書いた私でしたが…

あまりの玉砕に少しの間放心状態だった。

全部私の勘違いだったんだ。と浴槽のお湯に入りながらも恥ずかしさで自分の体全体が熱をもったのを感じた。

 

 

 

そして同時に

占い。ふざけんな!!と怒りがこみあげた。

さんざん夢見させといて。

私フラれましたけど!と怒りを通り越してもう笑いまでこみ上げてきた。

 

 

はじめは恥ずかしさ、悲しさ、悔しさで忙しかった感情も…

少し落ち着きを取り戻し…

 

 

 

はっきりとフッてくれたのも

彼自身困るという気持ちも勿論あるのかもしれないけれど…

期待をもたせまいと彼なりの優しさなのかもしれないと思った。

 そして誠実な彼だからこその返事だったのだろう…と

 

 

優しくて誠実な人だと思っていたけれど…

 

心底誠実な人だった。

 

 

男の人なら 都合のいい関係 をもつ人も世の中には沢山いるんだろう。と思ってた。

少なからず彼も男性だから…そんな一面もあるんじゃないかと…

それでもいい…と思っていた。

 

 

家庭を支えている誠実な彼に失礼で申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

 

 

失礼なことをしてしまい申し訳ありません…。

仕事として関わりのある残りの期間宜しくお願いします。

今までありがとうございました。

私の軽率な行動を許してください とは言えませんが…

出会えたことに心から感謝しています。

ご家族とお幸せに 

 

と謝罪文を彼に送った。

 

彼も

残りの期間、宜しくお願いします。と返事をくれて終了した…。