戸惑い
どんどん彼を好きになっていく自分に戸惑いました。
先に話した通り私は既婚者で子供もいます。
そしてお相手も左手の薬指には指輪がはまっていました。
好きになってはいけない人
愛してはいけない人
そう思っていてもお会いする度に、気持ちは高まり。
私の見る世界は色褪せていた世界から、色鮮やかなキラキラ輝く世界へと変わっていきました。
彼に会える日が待ち遠しい
自分がまたこんな気持ちになれるなんて思ってなかった。
相手の方は本当に優しい方でした。
彼の目を見つめ声を聞いていると今まで感じたことの無い深い安堵感に包まれるのでした。
幼い頃に母親から感じた安堵感と似ていたかもしれません。
出会いから数ヵ月…
偶然ばったり会う事も多く。
勝手に運命の人なのでゎ…?
相手の優しさが私と同じ気持ちからだったらいいな。
もしお互いに同じ気持ちをもてていて、彼にも満たされないものがあるなら。
お互い足りない部分を補えあえたら。
と身勝手なことを考えていました。
短い期間でしたが、彼が指輪をはめていない期間があり。そんな些細な事もとても気になり、勝手な妄想と私の想いはますます募っていきました。
当時私と主人との間に愛と呼べるようなものはなく…例え主人が浮気をしても見て見ぬふりをしよう、それしかないんだ。と思っていたので主人に対する罪悪感はあまりありませんでした。
そんな私が彼に出会い
自分の立場、相手の立場等すべて取っ払って
本当に純粋な気持ちで彼に夢中になっていったんです。
誰かを傷つける気もありませんでした。
でも目の前にある現実は、人生で一番好きになれた相手が既婚者で、私もまた既婚者であるという事実。
運命って残酷だ。
なぜ今なんだろう?
なぜ独身の頃に出会うことができなかったんだろう。
それからは何度も諦めようとしました。
けれどどうしても顔を合わせるとまた気持ちが引き戻され、好きという気持ちで溢れかえり…
私の理性はとっくに利かない状態になっていました。