2度目の秋

まるで心が生まれ変わったかのように感じた

一年前の秋

秋の色に包まれた木々を眺めながら歩いた道

ちょっぴりひんやりする風を頬にうけながら

秋の静かな風景を楽しみながら

彼への想いを馳せながら

 

 

 

 

とても素敵な時間だった

素敵な気持ちだった

心も体も輝いていくように感じた

 

 

 

 

 

 

年の終わりに

彼が遠くへ行ってしまうと知った時

春に訪れた 別れの日

 

 

 

 

 

もうあんな気持ちにはなれない

私はもう輝けない

彼がいなければ私の夢見た幸せは築けない

心の支えであった彼を失った悲しみ

その時の大きな虚無感

人生で一番の恋をして、今までに無いほどの溢れ出る愛だった。

そんな恋をして

ほんの小さな希望も失って

私はこれからどんなふうに生きるのか

何を楽しみに生きるのか

 

そんなふうに

先の見えない 答えのない不安に襲われていた

 

 

 

 

 

そして秋。

あの時のキラキラした自分を思い出す。

澄んだ空気と頬にうける冷たい風

あの日のこととてもはっきり覚えている。

 

 

 

 

すべてが輝いて見えた

 

 

 

 

 

そして今私の見る世界も

また輝いている

 

 

 

 

あの時とは違う輝きだけど

確かに輝いている 未来への期待もある

 

 

 

 

 

彼が隣にいなくても

会いたいとき会えなくても

 

 

 

 

 

私は私の力で輝く事ができた

輝く道を自分で作り出すことができた

どこに向かっているのかはわからない

わからなくても前に進むんだ

コンパスは自分の心

心が喜ぶこと 心が求めること 

自分の心に耳を傾け これからも歩いていこう

そうすればきっと振り返った時

光輝く道ができている