どん底

それからの毎日

 

 

人生のどん底を味わった。

 

 

彼と過ごせる日々を夢見てしまった。

彼の隣にいられる自分を夢見てしまった。

夢見た日々が長すぎた…

そして自信や期待をもちすぎた…

現実はそんな私にはあまりに残酷なものだった。

子供達を送り出し…一人になると溢れ出す涙を止めることができなかった。

神様に許しをこいながら息ができないほど…

顔を涙でぐちゃぐちゃにしながら枯れるほど泣いた。

こんなに泣いた事。自分の記憶には無いほど…

毎日…毎日…泣いて泣いて泣きはらした。

 

 

 

 

 

でもひとつだけ感謝できたことがあった。

占いと不甲斐ない自分に怒りのすべてをむける事ができた。

 

 

 

彼を否定するような気持ちはひとつも生まれなかった。

 

 

どんなに受け入れがたい現実があっても

彼への想いは変わらず…

尊敬の気持ちもますます強くなっていた。

なにがあっても変わらない。

変えられない。という自分の想いにも改めて気づかされた。

 

 

 

本当に私頭おかしくなったんだな。

 

 

 

溢れる涙。溢れる想い。

精神は崩壊する寸前だった。

 

 

一人が怖かった。

でも涙を我慢しきれなくて…

でもちゃんと涙を流してあげないと壊れてしまいそうで…

家族がいる時は、

トイレで…

お風呂で…

一人になる場所でボロボロと大粒の涙を流した。

 

 

普段お酒は年に数回程度しか飲まなかったのに…

毎日お酒を飲むようになった。

毎日お酒の力をかりて酔っていた。

可哀想な自分に酔っていたのかもしれない…。理由なんてどうでもよくてとにかく飲まずにいられなかった…。

昼から飲み出してしまう時もあった…

 

 

さすがに主人もこの頃は私の様子を見て心配していた…。

 

主人はなにも言わなかったけど…なにか察していたと思う…

妻が身なりを気にしてキレイになっていき…

突然今まで飲まなかった酒を毎日飲むようになれば…

どんなに鈍感な人でも なにかあった。と思うだろう。

 

「女の人は中毒になる傾向があるらしいから、気を付けてね。」 と言われた。

 

 

 

 

電車に乗っていても、ついこないだまでは、電車の窓から見える景色にも胸踊らせ、彼が引っ越したら電車で会いに行こう。なんて呑気に考えていたのに。って急に涙が溢れてきて。

ポロポロと止める事のできない涙。

向かいに座るおじさんの視線を感じた。

 

 

何を見ても何をしていてもすべて夢見て幸せだった自分に繋がってしまい…

 

 

 

 

 

これが神様が与えた私への罰なのかと…

地獄の日々を送った…。